住宅基礎の基礎用語
鉄筋関連
・組立鉄筋(溶接組立鉄筋)
住宅基礎(布基礎,べた基礎)の立ち上がり部の主筋とあばら筋,腹筋とあばら筋および底盤部のベース筋の主筋と配力筋の交点を工場で,高度に品質管理されたスポット溶接により接合された鉄筋部材を継手等(重ね継手,機械式継手等)により組立てられる構法を言う。
・許容応力度
材料について危険と考えられる応力度を安全率で除したもので,構造物に計算上生じている応力度の値が,この値以下になるようにしなければならない。
・組立鉄筋Aタイプ(高性能型特殊 スポット溶接)
溶接された主筋の降伏点,引張強さ及び伸びが溶接前の母材のJIS規格値以上であり,溶接点のせん断強度があばら筋の短期の許容引張応力度以上になるように品質管理された溶接組立鉄筋。
・組立鉄筋Bタイプ (性能型特殊 スポット溶接)
溶接された主筋の引張強さ及び伸びが溶接前の母材のJIS規格値以上であり,溶接点のせん断強度があばら筋の短期の許容引張応力度の1/3以上かつ2/3程度以下になるように品質管理された溶接組立鉄筋。
・組立鉄筋Cタイプ
Aタイプ及びBタイプ以外の組立鉄筋で,第三者による評価を受けた組立鉄筋。
・ベース筋(基礎筋)
布基礎底盤に配筋される主筋,配力筋の総称。
・SD
Steel Deformed Barの略称であり,異形棒鋼(異形鉄筋)を意味する。
・T字接合部分
基礎梁接合部分の形状がT字形状した部分。
・コーナーテーパー補強筋
テーパー部分を補強する水平鉄筋。
・コーナー筋
基礎梁の入隅コーナー部,出隅コーナー部,T字接合部に配置される隅角部のユニット鉄筋の水平鉄筋同士を接合するために配置されるL字形状の重ね継手筋。
・ストレート筋
基礎梁のストレート部に配置されるユニット鉄筋の水平鉄筋同士を接合するために配置される直線形状の重ね継手筋。
・耐力壁下補強筋
耐力壁直下の基礎梁の補強を目的として設けられる主筋,あばら筋を言う。現場施工で配筋される。
・端末筋(立上り筋)
基礎梁の入隅コーナー部,出隅コーナー部,T字接合部,十字接合部に配置される隅角部取合部のユニット鉄筋の切断部分の水平筋の長さが,あばら筋から150mmを超える場合に配筋されるコ形状をした補強筋で,切断端部に現場施工で配筋される。
・立上り筋
基礎梁にスリーブ,換気口,人通口を設ける場合に,その部分のユニット鉄筋の主筋,あばら筋を切断するが,切断したあばら筋を補強するためにスリーブ,換気口,人通口の際に入れる補強筋。補強筋形状は上端に180°フック,下端に90°フックを設けたもので,現場施工で配筋される。
・ユニット筋(鉄筋)(溶接鉄筋ユニット)
住宅基礎(布基礎,べた基礎)の立ち上がり部の主筋とあばら筋,腹筋とあばら筋および布基礎底盤部のベース筋の主筋と配力筋の交点を工場で,高度に品質管理されたスポット溶接により接合された鉄筋部材。とくに,布基礎の基礎梁に使用されるユニット筋を「立上り部分ユニット筋」,布基礎底盤に使用されるユニット筋を「ベース部分ユニット筋」と言う。一方,べた基礎の外周部の基礎梁に使用されるユニット筋を「外周部標準ユニット筋」,内部の基礎梁に使用されるユニット筋を「内部標準ユニット筋」と言う。
・ベース部分ユニット筋
布基礎底盤部のベース筋の主筋と配力筋の交点を工場で,高度に品質管理されたスポット溶接により接合された鉄筋部材。
・底盤主筋
べた基礎底盤の短辺方向の鉄筋。
・あばら筋比
1組のあばら筋の断面積awを梁幅b,あばら筋の間隔xで除した値。あばら筋比pwは下式で表せられる。
pw=aw/(b・x)
・開口部補強筋
3G以上(2730mmまたは3000mm以上)の開口部を設ける場合に,その直下の基礎梁を曲げ補強するために設けられる主筋のことを言う。現場施工で配筋される。
・十字部継手
基礎梁の十字型接合部分に設けられる継手を言う。
・コーナー部ユニット筋
基礎梁の入隅コーナー部,出隅コーナー部,T字接合部,十字接合部に配置されるユニット筋の総称。
・フック付せん断補強筋
せん断補強筋の端部に90°,135°,180°フックが設けられたせん断補強筋を言う。
・深基礎
基礎梁せいが高い住宅基礎(布基礎,べた基礎)であり,片土圧等が生じるものを言う。
・テーパー部分
住宅基礎(布基礎,べた基礎)の入隅コーナー部,出隅コーナー部,T字接合部,十字接合部に設けた水平ハンチ部を言う。