市況は5カ月連続の横ばい
中小建築物件の盛り上がりを欠く状況
一般財団法人経済調査会(2024年2月上旬調べ)によると東京地区の異形棒鋼の市況を次のようにしている。
日本鉄鋼連盟調べによる昨年4~12月期の全国小形棒鋼出荷量は551万tと前年同期比5.2%の減少であり、建設資材価格の高騰、人手不足、工事の延期等で荷動きが低調だったとして、需要環境は大型の再開発事業や物流倉庫向け等が堅調だが、依然、中小建築物件の盛り上がりを欠く状況だとして変化はみられないとしている。価格は、SD295・D16でt当たり11万4000円(東京)どころと5カ月連続の横ばいとしている。
また一般財団法人建設物価調査会の調査でも「様子見、横ばい」としている。市況については次のようにしている。
「SD295・D16でトン当たり114,000円と前月比変わらず。新規需要が低調で市中は盛り上がりを欠く状況が続いている。エネルギー価格高騰による電力料金および物流費の上昇などを背景とした製造コスト増に対応するため、メーカー各社は価格交渉を本格化させたい意向。一方、需要家は調達を急ぐ案件が少ないため、当用買いに徹している」として、「需要が高まる時期はまだ先」と予想され、「目先、横ばいで推移する公算が大きい」としている。