ユニット鉄筋の今後については。

藤田 住宅は更に高性能化していきますが、基礎も現状の性能以上のものが求められるようになると思います。プレキャストコンクリートや高強度の無筋コンクリートが普及するかもしれない。それくらいのことは考えていかないとだめだと思います。また上部構造がプレカットされているので、基礎工事の工業化も必要です。
 問題は現場施工です。今基礎工事の働き手がどんどん足りなくなってきていて、工事に何時から職人が入れるかが問題となっています。人手不足で工程なんか組めない状態です。それならば工場生産のユニット鉄筋を使おうと考えるのが自然ですね。そうすれば工期が明確なのでちゃんと守ることが出来る。
 しかし現状ではユニット鉄筋の工場に全部しわ寄せがきている。しかも国の施策で労働時間が制限されて残業ができなくなっている。運搬にもいろいろ規制があります。モノづくりをしていますけれど我々の仕事は現場と絡んでいるので、一筋縄ではなかなか行かない実態です。今後もどんな変化が起きるか分からないですね。

最後ですが、工業会へのご意見、ご希望お聞かせください。

藤田 会の役割としては、会員相互の情報交換が大切だと思っています。個々にやるのではなく同じ情報を共通に提供するのが会の役割だと思います。それをやるために皆さんが集い話し合う事だと思います。良いことも悪いこともコストの事も、言える言えないというのはありますが、そういう部分が大切だと思います。
 会に入った意味をしっりと持てる会にしていかないといけないと思います。そういう意味で総務委員会や技術委員会だけでなく色々な活動を工業会でやっていただければいいなと思っています。

■会社プロフィール
本社・工場:埼玉県さいたま市岩槻区
   工場:秋田、宮城、北海道
グループ会社:エフテック株式会社
年 商:藤工業単体で、昨年34億円。
従業員:150名。工場部門の女性社員7名、そのうち1名が女性工場長とのこと。

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